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あしあと

    所信表明(令和4年12月15日)

    • [更新日:2023年2月25日]
    • ID:1679

    本日開会されました令和4年第4回二宮町議会定例会の冒頭におきまして、私の3期目の町政運営に対する所信の一端と、施策の方向について、ご説明申し上げます。

    はじめに、議員の皆さま方におかれましては、ご当選の栄を得られましたことを、心よりお祝い申し上げるとともに、今後4年間、町民の負託にこたえるご活躍を期待申し上げます。

    私も、多くの町民の皆さまからご支持とご信託をいただき、再び4年間の町政をお預かりさせていただくことになりました。引き続き二宮町のために尽力できることを、大変誇りに思うと同時に、その責任の重さに身の引き締まる思いでございます。

    これまでの8年間、この町に住んでいるすべての方々が安心して暮らすために、この町に何が必要なのかを第一に考え町政運営に取り組んでまいりました。

    新たなスタートに当たり、私の施策をお伝えし、町民の皆さま、議員の皆さまと一緒に議論を重ね、二宮町のよりよい未来に向け、全身全霊で町政運営に取り組んでまいる所存でございますので、議員各位をはじめ、町民の皆さまのご理解、ご協力を賜りたいと存じます。

    それでは、未来へ向けた8つのまちづくり宣言と具体的な施策をお示しさせていただきます。

    1つ目として、「コロナ禍と物価高騰から命と暮らしを守るまち」についてです。

    新型コロナウイルス感染症は、いまだ収束のめどが立たず、影響は長く続くものと考えられます。現在も第8波の流行を迎えていますが、ウィズコロナの中で町民が安心して暮らしていける体制を続けてまいります。

    コロナワクチンについては、これまでどおり、希望者へ安全で確実な接種を中郡医師会の協力の下、実施していきます。

    また、ロシアによるウクライナ侵攻の影響などにより、小麦粉や原油などの価格が上がり、物価・燃料価格が高騰していますので、引き続き生活困窮者への支援を継続するほか、子育て世帯へも支援を行ってまいります。

    2つ目として、「子どもがまんなか、未来を拓く教育のまち」についてです。

    近年、二宮町では転入者が転出者を上回る「転入超過」の状況が続いています。毎月開催している「オンライン移住相談会」では先輩移住者主体の町紹介などが好評を得ており、多くの皆さまに二宮町の良さが伝わってきていると感じております。町の魅力の一つである、豊かな自然を身近に感じられる環境の中で、安心して子育てができる体制を作り、地域と社会で子育てを応援できるまちづくりに取り組んでまいります。

    まずは、給食費の段階的な無償化についてですが、最終的に約1億円近い財源が必要になると考えております。従って、現在行っている物価高騰分の支援を継続しながら、財源を生み出し、持続可能な制度となるよう、早急に検討し、実現を目指していきます。また、地産地消といった従来の取り組みに加え、オーガニック給食の実現に向けても段階的に進めていく準備をしてまいります。

    次に、校内フリースペースの設置についてです。近年では、二宮町においても、不登校の児童生徒が増えているという報告を受けています。現在、小中学校では、別室登校や放課後登校、オンラインでの授業参加など、個々の思いに柔軟に寄り添いながら教育機会や居場所の確保に努めており、先生方だけでは限界もありますので、支援員の配置についても検討しながら、校内フリースペースの設置に向けて、エアコンなどの環境も整備してまいります。
    そして、小中一貫教育について、まずは令和5年度から施設分離型小中一貫教育を始め、将来的な施設一体型小中一貫教育の実現に向け、地域の皆さまとの研究を継続してまいります。

    また、中学校の部活動の地域移行については、指導にかかる費用負担や人材確保などの課題を検証しながら進めてまいります。

    現在、子育て世代包括支援センター「にのはぐ」では、妊娠から子育て期まで切れ目のない支援に取り組んでおりますが、令和5年度からは、更なる支援の拡大として、産後の心身の不調や育児に不安のある母親にショートステイなどを行う産後ケア事業を実施していきます。そのほかに、幼稚園・保育園への臨床心理士による巡回相談を拡大し、子育て支援を充実していきます。

    3つ目として、「ひとりでも暮らせる、気にかけあうまち」についてです。
    まずは、町民の皆さまが気にかけておられる東海大学医学部付属大磯病院の医療法人徳洲会への事業継承が円滑に進むよう、神奈川県や大磯町と連携し取り組んでまいります。

    次に、高齢化が進むこの町の移動支援についてです。高齢化により日常生活や外出が困難な町民の移動支援に向け、いくつかの地域でボランティアが立ち上がり活動いただいております。これらの活動を支援していくとともに、コミュニティバスやデマンド型バスなどの地域公共交通と高齢者のタクシー利用助成の仕組みなど、さまざまな角度から検討し、町民の皆さまの移動手段を確保してまいります。

    また、引き続き、神奈川県からも評価をいただいている二宮町独自の「地域の通いの場」についても充実を図り、健康長寿のまちづくりを目指してまいります。

    4つ目として、「誰もが使える 人に優しいデジタル化を進めるまち」についてです。

    町では今年度「二宮町デジタル化推進計画」を策定しました。デジタル技術を活用し、行政手続きのオンライン化やキャッシュレス決済の導入など町民の皆さまの利便性の向上、及び行政事務の効率化やデジタル人材の育成を図り、自治体DXの取り組みを推進してまいります。

    スマートフォンなどのデジタル機器に慣れ親しんでいただくきっかけ作りとして、令和3年度末からスマホ教室を開催しています。この教室は募集を開始すると、すぐに予約が埋まるなど、学びたいというニーズが高く、今後は中級・上級の教室の開催も計画しています。また、各地区にある地域集会施設のWi-Fi環境の整備を支援するとともに、町公式LINEアカウントの開設も行い双方向での情報発信を実施していきます。

    5つ目として、「災害に備える安心・安全なまち」についてです。

    役場新庁舎建設については、これまで、町民の皆さまや議会からさまざまなご意見をいただいてまいりました。そのような中、多くの皆さまにご理解いただくことが大切だと考え、現場に出向き議論を重ね、「新庁舎・駅周辺公共施設再編計画」として取りまとめることができました。

    役場新庁舎の位置については、コンパクトな町の中心部であり、駅からの経路もバリアフリー化されており、道路、駐車場も整い、公共交通も充実してアクセスが良く、誰もが便利なラディアン周辺に行政機能を集約することで、町民の皆さまの利便性が向上するものと考えています。

    また、特に発生が危惧される大規模地震に対する備えを強化する必要があることは、これまでにも申し上げてまいりましたが、被災時における災害対策本部として機能する役場新庁舎の整備については、果樹公園に配置する基本計画に沿って設計を行い、着工できるよう、進めていきたいと考えておりますので、まずは果樹公園の取得に向け、神奈川県と具体的な交渉に入ってまいります。

    一方、地域では、町民の暮らしをみんなで支える活動が行われておりますが、特に災害時には被害を最小限に抑えるために、防災意識を高め、地域での防災の取り組みを強化していかなければなりません。高齢者や障がい者など、自ら避難することが困難な、避難行動要支援者ごとに作成する「個別避難計画」の作成に向け、地域と連携しながら研究してまいります。

    そして、「二宮町公共施設再配置・町有地有効活用実施計画」に位置づけた、地域集会施設の耐震補強工事を計画的に実施していきます。

    6つ目として、「健全財政を町民のために活かすまち」についてです。
    二宮町の財政は、経常収支比率が高いため、計画的に基金を積み立て、今後の投資的事業への準備を整えています。

    現在、計画している駅前複合施設については、二宮小学校体育館、武道館、及び町民センター機能の一部を合わせた複合施設として基本構想の素案を策定いたしました。今後は、町民の皆さまのご意見を伺いながら、基本構想、基本計画の策定をしてまいります。

    また、吾妻山公園の園路の復旧工事、ラディアンの大規模改修、一級町道10号線(二宮小学校下)の雨水対策工事、及び町道二宮34号線(駅南口横浜銀行横)の歩道整備など、安心安全なまちづくりに必要なインフラ整備を順次、進めてまいります。

    7つ目として、「子どもから大人までやりたいことができるまち」についてです。

    東京大学果樹園跡地は、「子どもと共に大人も楽しみ学べる場」というコンセプトのもと、町内外の子どもと大人が自然環境の中でふれあい、学び、遊ぶことの豊かさを知り、体で感じていただける事業を展開しております。引き続き、各町民活動団体の連携や、さまざまな個性を持った子どもたちの居場所づくり、多くの町民の皆さまに楽しんでいただけるようなマルシェやキャンプの開催など、多彩な活用が図られ、皆さんにこの場所を知っていただくことができるよう支援してまいります。

    また、ラディアンの大規模改修に合わせて、いくつになっても学べ、いきいきと活動ができる居場所となるよう、滞在型の図書館へのリニューアルを行います。さらに、町民活動推進補助金の改良と協働のまちづくりとして、各種計画策定における町民参画を推進してまいります。

    8つ目として、「海あり山あり緑あり、魅力と活力あるまち」についてです。

    町内では、地域をはじめ、ボランティア団体、小中学生などがさまざまな環境保全活動に取り組んでおります。また、子どもたちを始めとする町民の環境問題に対する意識や関心も高くなっております。令和5年度には、未来を担う子どもたちと一緒に、気候非常事態宣言の発表を行ってまいります。

    また、2050年脱炭素社会を実現するために、「二宮町地球温暖化対策実行計画」に基づき行政事務を推進するとともに、町民一人ひとりの意識と行動の転換を促進し、公共施設の新築、更新にあっては、再生可能エネルギーへの切り替えや省エネ設備の導入を推進してまいります。

    観光事業については、より一層推進していくため、観光協会の組織力強化を図り、「行ってみたい、住んでみたい、住み続けたい」と思っていただける持続可能な観光まちづくりを推進していくための、「二宮町観光まちづくり戦略」を策定してまいります。

    また、産業については、有害鳥獣対策の強化と新規就農者への支援及びコロナ禍における町内事業者や起業者への創業支援などを引き続き、実施していきます。

    併せて、特産物として取り組んできた、湘南オリーブが地域ブランドとして国に保護され、商品の信用・信頼、ブランド力の強化や知名度アップにつながるよう「湘南オリーブオイル」の地域団体商標登録を目指してまいります。

    以上、本日は8つの分野における基本的な方針を述べさせていただきましたが、より具体的な施策などについては、令和5年度の施政方針としてお示しさせていただきます。

    これらの施策を進めていくためにも、議員の皆さまの格別のご支援とご協力を賜りますよう、心からお願い申し上げます。

    令和4年12月15日
    二宮町長 村田 邦子

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