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あしあと

    父母の離婚後等のこどもの養育に関して

    • [更新日:2026年4月30日]
    • ID:967

    改正の概要

    令和6年5月17日に、父母の離婚後等のこどもの養育に関するルールについて、民法等の一部改正がありました。

    この改正で、父母が離婚した後もこどもの利益を確保することを目的として、こどもを養育する親の責務を明確化するとともに、親権、養育費、親子交流などに関するルールが見直され、令和8年4月1日に施行されました。

    詳しくは、下記をご確認ください。

    民法改正のポイント

    親の責務に関するルールの明確化

    親権や婚姻関係があるかどうかに関わらず、こどもを育てる責任と義務についてのルールが明確にされました。

    こどもの人格の尊重

    父母は、親権や婚姻関係の有無に関係なく、こどもが心も体も元気でいられるよう育てる責任があります。こどもの利益のために、こどもの意見にしっかりと耳を傾け、こどもの人格を尊重しなければなりません。

    こどもの扶養

    父母には、親権や婚姻関係の有無に関係なく、こどもを養う責任があります。「養う」度合いは、こどもが親と同じくらいの生活を送れる水準でなければなりません。

    父母間の人格尊重・協力義務

    父母は、親権や婚姻関係の有無に関係なく、お互いを尊重して協力し合う義務があります。下記のような行為はこのルールに違反する場合があります。

    1. 暴力や相手を怖がらせるような言動、濫訴
    2. 他方の親によるこどもの世話を不当に邪魔すること
    3. 特段の理由なく他方に無断でこどもの住む場所を変えること(注釈)
    4. 特段の理由なく約束した親子の交流の実施を拒むこと

    (注釈)暴力等や虐待から逃げることはルールに違反しません。

    こどもの利益のための親権行使

    親権(こどもの世話や教育をしたり、こどもの財産を管理したりする権利や義務)は、こどもの利益のために行使しなければなりません。

    親権に関するルールの見直し

    これまでの民法では、離婚後は、父母のどちらかだけを親権者として決めなければなりませんでした。
    これからは、離婚後に父母2人ともが親権を持つ共同親権、1人だけが親権を持つ単独親権の選択ができるようになります。

    養育費の支払確保に向けた見直し

    合意の実効性の向上

    これまでは、養育費の支払いがされない場合には「債務名義」という一定の文書が必要でしたが、今回の改正によって「先取特権」と呼ばれる優先権が与えられるため、文書で養育費の取り決めがあれば、その文書をもって一方の親の財産を差し押さえる申立てが可能になります。改正法施行前に養育費の取り決めがされていた場合には、改正法施行後に発生する養育費に限ってこの改正が適用されます。

    法定養育費

    離婚時に養育費の取り決めがなくても、取り決めるまでの間、こどもと暮らす親が他方の親へ、こども一人あたり月額2万円の養育費を請求できる制度です。離婚後もこどもの生活が守られるよう設けられました。養育費が決まるまでの暫定的、補充的なものであり、父母の協議や家庭裁判所の手続きにより、各自の収入などを踏まえた適正な額の養育費の取り決めをしていただくことが重要です。

    (注釈)法定養育費は父母間で取り決めるべき養育費の標準額や下限額を定める趣旨のものではありません。

    裁判手続きの利便性向上

    家庭裁判所は養育費に関する裁判手続きをスムーズに進めるために収入情報の開示を命じることができることとしています。また、養育費を請求する民事執行の手続きでは、地方裁判所に対する1回の申立てで財産の開示、給与情報の提供、判明した給与の差し押さえに関する手続きを行うことができるようになります。

    安全・安心な親子交流の実現に向けた見直し

    親子交流の試行的実施

    家庭裁判所の手続き中に親子交流を試行的に行うことができます。家庭裁判所はこどものことを最優先に考え、実施が適切かどうかや調査が必要かなどを検討し、親子交流の試行的実施を促します。

    婚姻中別居の場合の親子交流

    父母が婚姻中にこどもと別居している場合の親子交流は、こどものことを最優先に考えることを前提に、父母の協議で決め、成立しない場合には家庭裁判所の審判等で決めることが明確に記されました。

    父母以外の親族とこどもの交流

    こどもと祖父母などとの間に親子のような親しい関係があり、こどものために特に必要があるといった場合は、家庭裁判所はこどもと父母以外の親族との交流について定められるようになります。家庭裁判所への申立てを行うのは、原則として父母ですが、父母の一方が死亡したり行方不明になったりした場合など、ほかに適当な方法がないときは祖父母、兄弟姉妹、それ以外で過去にこどもを監護していた親族などが、自ら家庭裁判所に申立てをすることができるようになります。

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