突然死を防ぐために
- [更新日:2023年2月23日]
- ID:1493
成人の突然死の主な原因は急性心筋梗塞や脳卒中です。その初期症状に気付き、少しでも早く治療を開始することが重要です。
以下のような急性心筋梗塞、脳卒中を疑わせるような症状が起きたときにはためらわず119番通報をしてしてください。

急性心筋梗塞
心臓は全身の組織へ血液を送るポンプとしての役割を担っています。全身の組織は心臓から送られてきた血液の中の酸素や栄養分を受け取ることで活動を続けますが、心臓自身も例外ではなく、血液を受け取らなければ活動を続けることができません。心臓自身が血液を分けてもらうための血管(=冠状動脈)の中に血液の塊(血栓)などが詰まると血流が途絶えて心臓の組織が壊死してしまいます。この状態を急性心筋梗塞といいます。
急性心筋梗塞になると胸の真ん中辺りに強い痛みを感じることが多いといわれていますが、心臓の壊死の程度や個人差により胸の重苦しさ、違和感、息苦しさを感じる場合や胸の辺りではなく肩、首、歯の痛みとして感じる場合、またこれらの症状に吐き気や冷汗を伴うこともあります。
心筋梗塞になり心臓のポンプ力が弱まるとますます血流が少なくなり、やがて心臓は機能を失ってしまうため、一刻も早い治療が不可欠です。

脳卒中
脳卒中には脳内の血管が詰まってしまう脳梗塞、脳内の血管が破れてしまう脳出血、脳の血管が破れて脳の表面に出血するくも膜下出血があります。
脳梗塞と脳出血でよく見られる症状として、体の半身に力が入らなくなる、ろれつが回らなくなる、嘔吐、意識障害などが挙げられます。頭痛は必ずしもあるとは限りません。
くも膜下出血の症状は、突然発生する激しい頭痛が特徴的です。生まれて初めて経験するような強い頭痛、金属バットで頭を殴られたような痛みなどと表現されるほどです。その他嘔吐や意識障害を伴うこともあります。
脳卒中は対応が遅れると体に重大な後遺症が残ってしまったり、呼吸や心拍が停止してしまうこともあるため注意が必要です。
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