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あしあと

    海の豊かさを守ろう

    • [更新日:2023年4月11日]
    • ID:1385
    海の豊さを守ろう

    ポカポカした日差しと、寄せては返す波の心地よい音に包まれた、ある日の二宮の海岸。
    目の前の大海原の先には、どこかの国があって、向こう岸から同じようにこちらを眺めている人がいるかもしれませんね。

    さて、現在、世界規模・地球規模でさまざまな課題解決に向けた目標が設定されているため、海の向こうに住む世界各国の人々がその目標達成に向けた取組を進めています。

    2015年に国連サミットで採択されたSDGs(エスディージーズ=持続可能な開発目標)は、2030年までの世界共通の目標です。

    その一つに、「14 海の豊かさを守ろう」という目標があります。

    SDGsの画像

    「海の豊かさを守ろう」に着目してみましょう。

    魚>プラスチック

    この数式が意味していることはなんでしょうか。
    皆さんは、海洋ごみが深刻な問題となっていることを知っていますか。

    2016年に開催された世界経済フォーラムで、海洋ごみに関する報告が発表されました。
    その内容は、この50年間、世界で生産されるプラスチック量は20倍以上に膨らみ、今後20年間でさらに倍増するとともに、毎年、少なくとも800万トン分のプラスチックが海に流出していることから、「2050年までには、海洋中の魚の量(重量)をプラスチックの量が上回る」という衝撃的な推計が報告されています。

    特に、プラスチックは自然分解されず半永久的に残り、海洋に流出後、粉砕されて5ミリメートル以下となったプラスチックごみを「マイクロプラスチック」と呼びます。
    マイクロプラスチックは、海中で有害物質を吸着し、それを魚が誤って食べてしまうため、生態系や人体にも悪影響をおよぼす恐れがあると言われています。

    2018年の夏のこと。
    二宮町の海と同じ相模湾にある神奈川県鎌倉市の砂浜に、死んでしまったシロナガスクジラの赤ちゃんが打ち上げられ、クジラの胃の中からは、プラスチックが発見されています。
    死因は不明ですが、魚たちが間違えて食べてしまうほど、海の中にはたくさんのプラスチックごみがあるということを、クジラの赤ちゃんが私たちに教えてくれました。

    この出来事をふまえて、神奈川県ではプラごみゼロ宣言をし、「ワンウェイプラの削減」、「プラごみの再生利用の推進」、「クリーン活動の拡大等」を柱に、取組を進めています。

    神奈川県ホームページ

    私たちに何ができるでしょうか

    海岸に一つのペットボトルが落ちています。

    海から漂着したのか、それとも誰かがポイ捨てしたのか、海岸に落ちている経緯は不明ですが、私たちはペットボトルなどのごみが海岸のみならず、町のどこかに落ちているという現実を受け止めなければなりません。

    例えば、軽い性質のプラスチックのごみが街中に落ちていたとしましょう。
    誰も拾わずそのままとなっていたら、風雨で川に流れつき、やがては海へとたどり着いてしまうことで、海洋汚染の要因にもなってしまいます。

    プラスチックによる海洋汚染が深刻化している中で、私たちはどのような意識を持ち、行動していく必要があると思いますか。

    「ポイ捨てをしない・させない」、「清掃活動」、「ごみの適正な分別・排出」、「プラスチック製品の発生抑制・再利用・再生利用」など。

    一人ひとりの積み重ね

    私たちの生活の身の回りには、たくさんの便利な物があり、今ではその多くをプラスチック製品が占めるようになっています。

    豊かな生活を送れるようになった一方で、こうしたプラスチック依存の生活や大量消費・大量廃棄の生活は、海洋汚染のみならず、地球温暖化や資源枯渇の問題などにもつながっていることを知り、この問題に対して世界中の人々とともに対策行動をとることが、今を生きる私たちには求められています。

    「昨日より今日」、「今日より明日」と、問題を未来に先延ばしにするのではなく、現実を重く受け止めて、「昨日より今日」、「今日より明日」と、一人ひとりが未来につながる新しい生活様式に改善していく必要があります。

    皆さんの一つひとつの意識や行動の積み重ねが、豊かな未来をつくっていきます。

    地球温暖化

    (地球温暖化防止のページはこちら)

    SDGs

    (SDGsのページはこちら)

    神奈川県の海岸をみてみよう

    神奈川県ホームページの環境学習資料で掲載中の、「マイクロプラスチックってなんだろう」では、環境科学センターがマイクロプラスチックによって起こる問題や、マイクロプラスチック削減のために重要なことを、研究結果から分かりやすく説明しています。
    興味がある方は、ぜひご覧ください。
    全員で、未来の海を守っていきましょう。

    神奈川県 環境学習資料