春の野草
- [更新日:2022年10月28日]
- ID:67

シュンラン(ラン科)

やや明るい雑木林の乾いた所に生えています。常緑で多年草です。葉の長さは30センチ前後で幅が1センチぐらいの線形をしています。花茎は高さ20センチから25センチほどでひとつの花をつけます。唇弁は白色で濃赤紫色の斑点があります。別名の「ホクロ」は唇弁の斑点を見立てたものです。
- 別名:ホクロ
- 撮影:2006年3月14日

ヤマネコノメソウ(ユキノシタ科)

林下などに生えている多年草です。二宮では一色で見られます。ちぢれた毛が全体に見られます。茎は直立してやわらかくなっています。根生葉には長い枝があり、茎の葉は2から3枚が互生しています。淡緑色の花を茎の上につけます。果実の様子を猫の目にみたててつけられた名前です。
- 撮影:2006年3月14日

コオニタビラコ(キク科)

田んぼに生える2年草です。春の七草のホトケノザはこの野草で、根生葉は柔らかく食べられます。黄色の花を咲かせます。二宮ではこの仲間のオニタビラコやヤブタビラコが観察出来ます。
- 別名:タビラコ
- 撮影:2007年3月18日

タネツケバナ(アブラナ科)

湿った道端や水田などに生える越年草です。茎は枝分かれをして10センチから30センチの草丈になります。種子は細くて長く、葉は互生し先は大きく羽状に切れ込んでいます。イネの種もみを水につける頃に花が咲くのでついた名前と言われています。
- 撮影:2007年3月18日

オランダミミナグサ(ナデシコ科)

道端や畑など日当たりの良いところに生えている2年草です。ヨーロッパ原産で全体に軟毛がたくさんあり、花柄は短く花が密につきます。よく似た在来のミミナグサはオランダミミナグサよりは少ないですが、一色の自然度の高い所に見られます。こちらの方が花柄が長く茎が暗紫色なのでよく見分けられます。
- 撮影:2007年3月19日

アマナ(ユリ科)

林のふちや畑のへりに生える多年草です。柔らかい葉は長さ15から25センチ、幅0.5から1センチの線形で白緑色をしています。花茎は高さ15から20センチで普通花を一つつけます。白い花被片は6枚、暗紫色の脈があります。初夏には地上部が枯れてしまうスプリングへエラメルと言われる植物の一つです。
- 撮影:2006年3月25日

カテンソウ(イラクサ科)

川匂の一部で群生しています。草丈10センチから30センチほどの多年草です。葉は互生し菱形状で、長さも幅も3センチほどの鋸歯があります。雄花には長い柄があり雌雄同株です。雌花は目立たず葉腋についています。
- 撮影:2007年3月21日

タガラシ(キンポウゲ科)

水田などに生える草丈30から50センチになる越年草です。ロゼットの葉は可愛らしく、黄色の花は1センチぐらいで楕円形の集合果になります。噛むと辛味がありタガラシの名前がつけられました。有毒植物のひとつです。
- 撮影:2007年3月21日

ツクシ(トクサ科)

道端や土手などに普通に生えている多年草です。根茎は長く、地上の茎はスギナと言われる葉とツクシで成り、ツクシの部分は美味しく食べられますが、春が過ぎると枯れてしまいます。
- 撮影:2007年3月21日

トウダイグサ(トウダイグサ科)

やや湿った日当たりの良い道端などに群生して生えている越年草です。茎の先に5枚輪生しそこから枝をだして先端に杯状の花をつけます。茎などを切ると有毒な白い汁がでます。花の形が油を受ける灯火の皿に見立てて付けられています。
- 撮影:2007年3月21日

ナズナ(アブラナ科)

畑や道端などに生えている2年草です。ロゼット状の葉は羽状に深裂し茎の葉は裂けず茎を抱いています。花は白色で、果実は倒三角形で先がへこんでいて、三味線のバチに似た形からペンペングサの別名があります。春の七草のひとつでもあります。二宮には最近カラクサナズナと言う帰化植物も見られる様になりました。
- 撮影:2007年3月21日

フキノトウ(キク科)

野山に生えている多年草です。葉の前にでる花茎をフキノトウと言い、春の味覚としてよく食べられています。葉も食用として親しまれキャラブキにしてたべられます。雌雄異株で5月になると雌花がほけて白い花のように目立ちます。
- 撮影:2007年3月21日

コスミレ(スミレ科)

人里近くに生える、早咲きのスミレのひとつです。葉は長3角形から長卵形で長さ6センチほどあり、表面は粉をふいたように白くにぶい緑色をしています。葉裏は紫色をおびていることがあります。花は直径1.5から2センチで淡紫色から淡紅紫色と変化が多く、側弁と唇弁には紫の筋があります。二宮ではあまり見られません。
- 撮影:2010年3月23日

ヒメオドリコソウ(シソ科)

空き地など道端に生える越年草です。ヨーロッパ原産で明治時代に帰化したと言われています。茎は四角形で草丈は25センチになります。対生する葉には鋭い鋸葉があり、網目状の脈が目立ち、上部の葉は密集して赤紫色をしています。花は上部の葉腋に約1センチほどの唇形花をつけます。
- 撮影:2006年3月23日

オオイヌノフグリ(ゴマノハグサ科)

道端、空き地、畑に普通に生えている越年草で、ユーラシア、アフリカ原産です。明治時代に日本に帰化したと言われています。茎は枝分かれし、横に広がり、葉は下部では対生、上部では互生しています。葉の鋸葉は10から15ほどあります。春早くからルリ色の合弁花をつけます。晴れた日に咲き、受粉すると散ってしまいます。
- 撮影:2006年3月25日

クチナシグサ(ゴマノハグサ科)

神奈川県下では二宮一ケ所で自生している野草です。日当たりの良い林下に生える半寄生の2年草で、名前は果実がクチナシの果実に良く似ていることからつけられました。花は4月から5月に淡紅色の長さ1センチほどで、長く4裂した萼は筒部よりも長く目立っています。
- 別名:カガリビソウ
- 撮影:2007年3月27日

アカフタチツボスミレ(スミレ科)

明るい土手や道端に生えているタチツボスミレに混じって見られる多年草です。地上茎のあるスミレで、茎が枝分かれして株をつくります。高さ5から15センチほどで花が咲き終わってからさらに伸び、30センチくらいになります。葉の表面の葉脈に沿って赤い斑が入っていることが名前の由来となっています。
- 撮影:2009年3月28日

アツバスミレ(スミレ科)

スミレ科には茎のあるものとないものに分けられます。このスミレには茎が出ません。スミレの海岸型のもので葉に光沢があり厚みがあります。アツバスミレとスミレが並んで咲いているのを見かけることもあります。二宮では海岸よりも住宅街や道路の縁石の間に咲いています。
- 撮影:2006年3月29日

スズメノヤリ(イグサ科)

林縁の土手や道端に生えている多年草です。スズメの名前がつく植物は小さいことを意味し、頭花が大名行列の毛槍に似ているのでこの名前が付けらました。葉の質は堅く、葉の縁には白色の長い毛があります。花の軸は30センチほどで先端に多数の赤黒褐色のまるい花序をつくり、下につく苞葉が花序の上に穂先のように突き出ます。
- 別名:スズメノヒエ
- 撮影:2010年3月29日

ミドリハコベ(ナデシコ科)

道端や畑地など、コハコベと同じ環境に生えている越年草です。茎は枝状に広がり1列に細毛があり、葉は長さ2センチ前後です。花弁は5枚で深く2つに裂け、萼片と同じ長さです。コハコベとは種子のいぼ状の尖り具合で区別できます。
- 撮影:2010年3月29日

ムラサキケマン(ケシ科)

やや日陰に生えている2年草です。草丈は20から50センチです。ケマンは仏殿の欄間を飾る仏具に見立ててつけられた名前です。葉は2から3回の羽状で細かく切れ込んでいます。茎の上部に長さ1.2から1.8センチの花を総状花序につけます。二宮ではあまり見られません。
- 撮影:2006年3月29日

タチツボスミレ(スミレ科)

道端や雑木林の土手などにごく普通に生えている多年草です。茎は枝わかれをして株になります。托葉の縁が櫛の歯状に深くきれ込むのが特徴です。花は普通淡い紫色をしていますが濃いものやごく淡い色まで変異が少なくありません。二宮には花弁が白く距が紫色のオトメスミレが見られます。
- 撮影:2006年3月30日

ヤハズエンドウ(マメ科)

日当たりの良い道端や林縁などに普通に見られるつる性の越年草です。葉は8から16個の小葉で先の方の葉は3分枝した巻きひげになっています。小葉の先端は矢筈状に切れ込み長さ2から3センチの狭倒卵形です。花は紅紫色で長さ1.2から1.8センチ、葉腋に1から3個つけます。豆果は黒く熟します。
- 別名:カラスノエンドウ
- 撮影:2006年3月30日

マメカミツレ(キク科)

オーストラリア原産の帰化植物で、住宅地の道端などに生えている1年草です。茎の下部は地面を這い、上部は斜上して高さ5から25センチになります。葉は細かく2回羽状に切れ込んでいます。頭花は直径5から8ミリの淡黄色で、長さ5から10センチの長い柄の先につきます。
- 撮影:2004年4月6日

キジムシロ(バラ科)

株が広がり、キジのむしろに見立てられたことから名づけられました。畑道や雑木林の際などで見かける多年草です。全体に粗い毛があり葉は5から9枚の小葉で奇数羽状複葉です。頂小葉が一番大きくなっています。花は黄色の5弁花で蕚片の外側に副蕚片がついています。
- 撮影:2005年4月8日
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